ゴカイのお話2008/04/10 |
ゴカイ?!
今日は、ゴカイのお話です。
みなさんがよく知っているのは、釣り餌などでよくつかわれる
“アオイソメ” や “ジャリメ”
などと呼ばれているものではないでしょうか? 釣り餌でつかわれるゴカイ→
あまり気持ちの良い生き物とは言えないですよね。
ゴカイは、環形動物の仲間です。
陸上の生き物でいうところの、ミミズとかですね。
その中でも、頭の先に鰓冠(サイカン)という房をつけているものが、
ケヤリムシやカンザシゴカイです。
環形動物門 多毛綱 ケヤリムシ科
今日のお話の主人公は、ケヤリムシの仲間
海の中で、花のように美しく鰓冠を開いているのは、何とも美しいですよね。
ホンケヤリムシ | ケヤリムシ |
体の形は、こんな形
これらの多毛類のケヤリムシ科の仲間は、花のような鰓冠の下に、魚釣りのゴカイと同じような体の本体があります。
管状の部分は、ケヤリムシ本体ではなくケヤリムシが出す粘液によってくっついた周りにある土などで、巣のようなものです。
花のような鰓冠は、プランクトンなどの餌をとるためのネットのようなもの。
この鰓冠は、水の流れなどのまわりの環境の変化を感じると、素早くひっこんでしまいます。
このケヤリムシは、マリーナハーバーの浮桟橋のコンクリートにくっついていました。
突っついてみると、ポロリと取れてしまったのでびっくりして水槽でかってみることにしました。
ケヤリムシをよく観察していると、魚たちが鰓冠によくちょっかいをだしている場面を目にすることができます。
ある日の朝、、、
寝ぼけていたのでしょうか?
小さなアミメハギが、ケヤリムシにちょっかいをだしていると、
なんと、びっくりして鰓冠をひっこめたケヤリムシの管に突っ込んでしまったのです。
アミメハギは、カワハギと同じく皮膚がトゲトゲしています。
突っ込んだら、出られなくなってしまいました。
ケヤリムシも鰓冠を出そうとしながら、アミメハギを追い出そうとしています。
どうなるのだろう?でも、つきっきりで見ているわけにはいきません。
夕方、もう一度みてみると 「1、2、3・・・」
カワハギの数は変わっていません。
う〜ん、どうにか脱出できたようです。
それから、数日。
ケヤリムシの動きがおかしい??
結局、鰓冠が一連の事故で傷つけられてしまい。
弱って死んでしまいました。
そこで、びっくり!
ケヤリムシ、弱ってそのまま死んでしまうのかと思ったら、
最後の力を振り絞って、管から出てくるではないですか!!
約1日かけて、出たり入ったりを繰り返しながら、だんだんと出てくる長さが増えて、
ついには体全体が管からでて、最後には鰓冠が取れてしまいました。
図鑑などでは見たことがありましたが、ケヤリムシの全体を始めて目にしました。
それにしても、どうして最後の力を振り絞って出てきたのか?!そして、鰓冠が取れたのか、疑問です。
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